[10] Arduino-IDEで動かしてみる(Lチカ編)

では実際に、サンプルを動かしてみましょう。

まず最初に、Arduino-IDE用のBootloaderを書き込む必要があります。


1. Bootloaderの書き込み

一つ前の記事にも書きましたが、メモリマップは以下です。

0x0000 0000 – 0x0000 0400: Vector Table
0x0000 0400 – 0x0001 FBFF: FreeRTOS
0x0001 FC00 – 0x0001 FFFF: Bootloader

この上下にある、Vector Table領域とBootloader部について、あらかじめ書き込みを行う必要があります。

これらの書き込みには、現状、E10A-USBを使用する必要があります。

☆もしリセットベクタ付近がRAMではなくROMで実装することができれば、
 E10A-USBを全く使用する必要なくArduino-IDEで作成したプログラムをダウンロード&実行できます。
 今後の課題です。

書き込み方法

H83048_bootloader.zipをこちらからダウンロードしてください。

解凍すると、HewのWorkspace(H83048_bootloader.hws)がありますので、ダブルクリックをしてHewを起動し、E10A-USBを接続します。
この時、以前の記事でも使用した、UART/COM変換ケーブルも接続しておきます。

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UART/COM変換ケーブルとの接続:
UARTのTX/RX. GNDを、UART/COM変換ケーブルに接続し、PCと接続します。
  IO32: H8 SCI0のRX <—> PC側のTX
  IO30: H8 SCI0のTX <—> PC側のRX
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上記の図の通り、bootloader.xをダウンロードします。

ダウンロードが終了すると、「リセット後実行」を選択します。

これでBootloaderのダウンロード&実行が完了です。


2. サンプル実行

では一番基本となる、LED点滅サンプルプログラムを実行してみます。

「スケッチ例」→「FreeRTOS_H8」→「GPIO_Sample」を選択すると、GPIO_Sampleが起動します。

ここで、「ツール」を選択し、
 ボード:Arty A7
シリアルポート:Arty A7が接続されているCOMポート
を選択します。

これで準備は完了です。ダウンロード&実行してみましょう。

「マイコンボードに書き込む」を選択すると、ビルドが行われ、書き込みを開始しようとします。

この状態で止まりますので、ボード上のリセットボタンを押します。

このように表示され、LED点滅が開始します。

☆E10A-USBからプログラムをブレークしたり、E10A-USBの接続解除をしてしまうと、その時点から
 ファームウェアが動作できないため、Arduino-IDEとの通信が行えません。
 E10A-USBからRunしたままで操作する必要があります。