WindowsPCにRenesas H8 Toolchainsをセットアップしてみます。
1. Renesas H8 Toolchainsの入手
以下のサイトから入手できます。
GNUH8 v12.02 Windows Toolchain (ELF)をダウンロードします。
https://gcc-renesas.com/ja/h8-legacy-toolchains/
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2. インストール
ダウンロードしたGNUH8v1202-ELF.exeをダブルクリックするとインストールができます。
ここで一点注意ポイントがあります。Activation codeです。
このツールは、legacy Activation codeを入力する必要があるとの事です。
詳しくは、以下URLをご参照ください。
https://gcc-renesas.com/ja/documentation/what-is-the-activation-code-and-where-do-i-find-it/
3. Hewとの連携
インストール途中に、連携するツールを選択できます。
あらかじめ、Hewがインストールされていれば、Hewが選択できます。(図を取り忘れました)
4. HewでGCCビルド
まず、Hewを起動し、ファイルメニューから「新規ワークスペース」を選択します。
すると、KPIT GNUH8(ELF) が選択できるようになりました。

ワークスペース名、プロジェクト名を適当に入力し、次に進み、CPU seriesに2600, CPU typeに2655を選択します。

Operation ModeはAdvancedモードにします。次、どんどん進みます。


デバッガを選択する画面が出たら、H8S_custom_SoC E10A-USB SYSTEMを選択し、次に次に進むとワークスペースが作成できます。

一度、ここでビルドしてみます。
ビルドメニューから、「ビルド」を選択するとビルドできます。
次に、H8Sルネサス純正コンパイラ使用時に作成したLED点滅プログラムをmain()に書き込み、ビルドします。

いったんここで、プログラムのメモリマップを確認します。
セクションが見れるはずです。
ビルドメニューから、「KPIT GNUH8[ELF] Toolchein」を選択し、「Link/Library」タブを開き、Categoryとして「Sections」を選択すると見れます。

問題なさそうなので、実際にダウンロードしてみます。
ここでひと手間、デバッガとしてE10A-USBを使えるように設定が必要です。

デバッグメニューの「デバッグの設定」を選択し、上記のように設定します。
ダウンロードモジュールには、<workspace名>.x を選択します。ここではhellogcc.xです。
E10A-USBエミュレータと接続し、ダウンロードし、実行してみると、無事LED点滅しました。
5. ソースレベルデバッグ、ブレークポイント

ハードウェアブレーク、ソフトウェアブレークを使ったプログラム停止機能、Step実行、Watchウインドウ、メモリウインドウ、すべて動作しました。
いろいろとしようとすると制限が出てくるのかもしれませんが、ざっと見た感じではHewでGCCを使ってビルドしE10A-USBエミュレータでデバッグ、は大丈夫そうです。