前ページまでは「H8S C3000S1」(H8S/2655機能)のIPを使用していました。
今回からは、「H8S C3000H1」を搭載した、H8/3048が搭載されたARTY実機を使用します。
遅まきながら、、、ご参考。ルネサス社の公式サイトです。
https://www.renesas.com/jp/ja/products/ip-products/use-case/h8s-ip-fpga-application-example
H8/3048についてはこちらもどうぞ。
https://www.renesas.com/jp/ja/blogs/h83048-ip-h8s-ip
前回同様、Renesas H8 Toolchains(WinPC)でビルドしたプログラムを動かしてみます。
Renesas H8 Toolchains(WinPC)のインストール方法は、[2]Renesas H8 Toolchains(WinPC)で動かしてみるで説明した通りですので、ここではE10A-USBを起動するところから試してみます。
1. 実機について
H8/300H(H8/3048) のIP版がポーティングされたARTY実機は以下のようなものです。
#IPのポーティング方法等は本サイトではご紹介しません。悪しからず。。。

この実機にE10A–USBを接続することになります。
2. Hewを使ってプログラムをビルド
まず、簡単なソースコードをH8/300H用にビルドしてみます。
基本的な操作は[2]Renesas H8 Toolchains(WinPC)で動かしてみると同じですが、CPUが違うため少し選択肢が違います。
まず、Hewを起動し、ファイルメニューから「新規ワークスペース」を選択します。

ワークスペース名、プロジェクト名を適当に入力し、次に進み、CPU seriesに300H, CPU typeにOtherを選択します。
今回H8/3048の機能を使用するので、CPUとしてH8/300Hを指定しました。IPはH8Sを使用しているので、”2000”を選択しても構いません。
ただし後述のように、エミュレータとしてはH8Sを選択する必要があります。

Operation ModeはAdvancedモードでやってみます。次、どんどん進みます。

デバッガ選択の際に注意が必要です。そのままだと「300H」が選択されていて、E10A-USBが見えません。
ここは、「2000」と選択してください。そして、H8S用のCustom E10A-USBを選択してください。

H8S_custom_SoC E10A-USB SYSTEMを選択し、次に次に進むとワークスペースが作成できます。

ここでビルドしてみます。
ビルドメニューから、「ビルド」を選択するとビルドできます。

3. E10A-USB接続
E10A–USBを以下のように接続します。

4. ダウンロード&実行
先ほどビルドしたプログラムをダウンロードし、実行してみます。
前回同様、ここでもひと手間、デバッガとしてE10A-USBを使えるように設定が必要です。

デバッグメニューの「デバッグの設定」を選択し、上記のように設定します。
ダウンロードモジュールには、<workspace名>.x を選択します。ここではhellogcc.xです。
以下のボタンを押して、E10A-USBエミュレータと接続します。


どんどんOKボタンを押して進んでください。
クロック設定はご使用のIPコンフィグレーションによって異なります。現在手持ちの環境では10MHzの設定になっています。

ダウンロードし、実行ができます。
実行する前にHewからリセットを発行してください。
ブレークポイントも貼れます。
