[9] Arduino-IDEで動かしてみる(Arduino-IDEセットアップ編)

前回までに作成したFreeRTOSプロジェクトを、Arduino-IDEから使えるようにしました。
今までと同様、H8/300H(H8/3048) のIP版がポーティングされたARTY実機を使います。

以下、使い方について説明します。


1. Arduino-IDE用ダウンローダ移植

前述のFreeRTOSプロジェクトに、Arduino-IDE用ダウンローダを移植しました。
ARTY実機上に準備されたRAM領域で動作します。

メモリマップは以下です。

0x0000 0000 – 0x0000 0400: Vector Table
0x0000 0400 – 0x0001 FBFF: FreeRTOS
0x0001 FC00 – 0x0001 FFFF: Bootloader

この真ん中にある、FreeRTOS部が、Arduino-IDE経由でダウンロードされる対象です。
ダウンロードのI/Fとしては、UARTを使用します。

すなわち、Arduino-IDE上でプログラムを作成でき、Arduino-IDEの機能でダウンロードし実行してみることができます。
E10A-USBとHewは、Bootloaderを書き込み実行するために使用します。


2. Arduino-IDEのセットアップ

まずはArduino-IDEをインストールしてください。
(確認済のArduino-IDEバージョンは1.8.19です。)

Arduino-IDEを開き、「Files」>「Preferences」を選択してください。
日本語の場合、「ファイル」>「環境設定」を選択してください。
「Additional Boards Manager URLs」(日本語の場合:追加のボードマネージャのURL)に、以下URLを追加してください。

https://raw.githubusercontent.com/SH-CONSULTING/FreeRTOS_H8_3048_Arduino/v1.0.0/package_h8_3048_index.json

次に、「ツール」 -> 「ボード」 -> 「ボートマネージャ…」をクリックします。

「H8 Boards」と入力し、「インストールをクリックします。

しばらく待つと、パッケージがダウンロードされインストールされます。

すると、「 Tools」 > 「Board」 > 「H8/3048 Boards」からARTY実機が選択できるようになります。

FreeRTOS用サンプルは以下から選択できます。

OS基本機能である、端子処理(GPIO)のサンプルに加え、前回移植した5つのドライバ
ADC、DAC、PWM、シリアル(SCI)、汎用タイマサンプル(TMR:タイマ動作、TPC: タイマ起因によるTPC端子状態制御)についてのサンプルを含んでいます。

次は、実際にサンプルを動かしてみます。